【2024年】大規模成長投資補助金とは?概要やスケジュール
2024年、中堅企業の皆様が大規模投資を計画する上で重要な支援策があります。
大規模成長投資補助金は、その名の通り、事業拡大や技術革新を目指す企業に対して、最大で50億円の補助金を提供するものです。
この補助金を活用すれば、資金調達の悩みを解消しながら、更なる事業成長を実現できるチャンスがあります。
本記事では、補助金の概要から対象企業の定義、必要な申請書類、注意点まで、詳細をわかりやすく解説します。
皆様の事業計画を一歩前進させるための情報が満載です。
補助金制度をフル活用し、大型投資を成功に導きましょう。
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本記事の監修者
株式会社SAKU 代表取締役 谷沢 鷹続
2つのコンサルティング会社で各種補助金の獲得支援、事業承継・M&A、Webマーケティング、IT利活用などを支援。独立した後は、これまで培ったノウハウを活かし中小・中堅企業の包括的な伴走支援と専門的な実行支援を行う。
事業承継・引継ぎ補助金や事業再構築補助金などの大型補助金の申請支援を得意とし、採択率は90%前後を誇る。
大規模成長投資補助金とは?制度の目的
大規模成長投資補助金とは、中堅・中小企業が行う大規模設備投資(10億円以上の設備投資)に対する補助金制度のことです。
経済産業省の予算で執行されており、地方における持続的な賃上げを目的としています。
公募要領から事業の目的を引用しました。
「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」(以下、「本補助金」という。)の交付を行う事業(以下、「本事業」という。)は、地域の雇用を支える中堅・中小企業が、人手不足等の喫緊の課題に対応し、成長していくことを目指して行う大規模投資を促進することで、地方における持続的な賃上げを実現することを目的としています。 ※ 予算額:令和 5 年度補正予算 1,000 億円(令和 8 年度までの国庫債務負担を含む総額 3,000 億円)
大規模成長投資補助金の公募要領
後で説明しますが、地方における賃上げが目的ですので、賃上げの定量的な要件がありますし、地域経済への波及効果も謳う必要があります。
大規模成長投資補助金の対象企業┃中堅企業の定義
大規模成長投資補助金の補助対象者は中堅・中小企業です。
具体的には常時使用する従業員の数が2,000名以下の会社や個人です。
資本金の額は関係ありません。
また、常時使用する従業員数ですので、役員や短期アルバイトなどは含みません。
(正確には労働基準法第20条の規定に基づく「予め解雇の予告を必要とする者」です。)
つまり、中堅企業の定義は、常時使用する従業員の数が2,000名以下で、中小企業を除く企業と個人です。
ちなみに、この中堅企業の定義は2024年3月時点で法的に定義されているものではありません。
ただ、後で述べますが、今後中堅企業への支援策を拡充するために、第213回(令和6年1月26日~)の国会で提出された産業競争力強化法改正案で、常時使用される従業員数2,000名以下として定義される予定です。
従業員数2,000名以下であってもみなし大企業は補助対象外
常時使用する従業員数が2,000名以下で中堅・中小企業であったとしても、以下のいずれかに該当する場合は、「みなし大企業」として補助対象外になります。
みなし大企業の条件
- (ア) 発行済株式の総数又は出資金額の2分の1以上が同一の大企業(外国法人含む。)の所有に属している法人
- (イ) 発行済株式の総数又は出資金額の3分の2以上が複数の大企業(外国法人含む。)の所有に属している法人
- (ウ) 大企業(外国法人含む。)の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の2分の1以上を占めている法人
- (エ) 発行済株式の総数又は出資金額の総額が(ア)~(ウ)に該当する法人の所有に属している法人
- (オ) (ア)~(ウ)に該当する法人の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の全てを占めている法人
なお、ここでいう大企業は常時使用する従業員数が2,000人超の事業者を指します。
要は所有権や経営権が大企業の場合は対象外ということです。
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大規模成長投資補助金で対象となる投資・事業の要件
大規模成長投資補助金を受ける投資や事業には、いくつかの要件があります。
ここでは、主な要件を紹介します。
- 10億円以上の設備投資を行う
- 3年間の賃上げが必要(達成できないと補助金返還の可能性)
10億円以上の設備投資を行う
大規模成長投資補助金の申請条件の一つは、10億円以上の投資を行うことです。
最低10億円ですので、生産拠点や販売拠点の増設(中の設備含む)がメインになるのかと思います。
大規模な投資にリスクはつきものですが、補助金を活用することでそのリスクを軽減できます。
3年間の賃上げが必要(達成できないと補助金返還の可能性)
大規模成長投資補助金の目的は持続的な賃上げですので、一定の賃上げを行う必要があります。
- 賃上げの期間:補助事業終了後(≒投資完了後)3年間
- 賃上げの指標:対象事業に関わる従業員等1人当たり給与支給総額の年平均上昇率(役員含む)
- 求められる上昇率:事業実施場所の都道府県における直近5年間(2018年度を基準とし、2019年度~2023年度)の最低賃金の年平均上昇率以上
なお、各都道府県別の年平均上昇率は下記です。
都道府県 | 上昇率 | 都道府県 | 上昇率 |
---|---|---|---|
北海道 | 2.8% | 青森 | 3.3% |
岩手 | 3.2% | 宮城 | 3.0% |
秋田 | 3.3% | 山形 | 3.4% |
福島 | 3.1% | 茨城 | 3.0% |
栃木 | 2.9% | 群馬 | 2.9% |
埼玉 | 2.7% | 千葉 | 2.8% |
東京 | 2.5% | 神奈川 | 2.5% |
新潟 | 3.0% | 富山 | 2.9% |
石川 | 3.0% | 福井 | 3.0% |
山梨 | 3.0% | 長野 | 2.9% |
岐阜 | 2.9% | 静岡 | 2.8% |
愛知 | 2.7% | 三重 | 2.8% |
滋賀 | 2.9% | 京都 | 2.7% |
大阪 | 2.6% | 兵庫 | 2.8% |
奈良 | 2.9% | 和歌山 | 3.0% |
鳥取 | 3.4% | 島根 | 3.4% |
岡山 | 2.9% | 広島 | 2.8% |
山口 | 3.0% | 徳島 | 3.2% |
香川 | 3.0% | 愛媛 | 3.3% |
高知 | 3.3% | 福岡 | 2.9% |
佐賀 | 3.4% | 長崎 | 3.3% |
熊本 | 3.3% | 大分 | 3.4% |
宮崎 | 3.3% | 鹿児島 | 3.3% |
沖縄 | 3.3% | 全国平均 | 3.0% |
厚生労働省「地域別最低賃金改定状況」(2018 年度~2023 年度)を元に作成
天災などを除いて賃上げが実施されないと補助金返還の可能性もあるため、確実に行いましょう。
一次産業(農業、漁業、林業)は対象外
一次産業(農業、漁業、林業)に関わる事業は、大規模成長投資補助金の対象外です。
この補助金に限らず経産省系の補助金は一次産業が対象外です。
注意点は、事業者ではなく、事業で判断するということ。
そのため、現在一次産業を行っている事業者が、その加工場や飲食店を行う場合は対象になりますし、反対に現在飲食店を行っている事業者が漁業を行う場合は補助対象外です。
【補足】共同申請(コンソーシアム申請)もあり
共同申請(コンソーシアム申請)とは、複数の事業者(10者以下)が共同で大規模成長投資補助金を申請することです。
参加事業者の1者が5億円以上の投資を行い、合計10億円以上の投資となれば申請できますので、投資のリスク分散ができます。
しかも、コンソーシアムの中に大企業を含めることもできます。
(大企業の投資分を投資総額に含めることはできますが、補助対象外となります。)
コンソーシアム参加企業の全てが賃上げ要件を満たす必要がありますが、より大規模なプロジェクトの実現や、リスクの分散が期待できるので、ぜひコンソーシアム申請ができないか検討してましょう。
【最大50億円】大規模成長投資補助金の補助金額と補助率
大規模成長投資補助金の補助金額と補助率は下記のとおりです。
- 補助上限額:50 億円
- 補助率:1/3 以内
つまり、最大150億円の投資に対して50億円の補助金が出るということです。
(150億円以上の投資額でも問題ないですが、補助金は50億円までです。)
大規模成長投資補助金の予算額は、今のところ総額3,000億円です。
仮に平均補助金額が30億円とすると、採択されるのはたったの100者のみ。
どれくらいの人数が申請するかはわかりませんが、狭き門なのは間違いないです。
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大規模成長投資補助金の補助対象経費は?
大規模成長投資補助金の対象経費は下記です。
区分 | 対象経費 | 補足 |
---|---|---|
建物費 | 専ら補助事業のために使用される事務所、生産施設、加工施設、販売施設、検査施設、共同作業場、倉庫その他成長投資計画の実施に不可欠と認められる建物の建設、増築、改修、中古建物の取得に要する経費 | ・建物の単なる購入(中古建物は除く)や賃貸、土地代は補助対象外 ・建物における構築物(門、塀、フェンス、広告塔等)は補助対象外 ・撤去・解体費用は補助対象外 |
機械装置費 | ① 専ら補助事業のために使用される機械装置、工具・器具(測定工具・検査工具等)の購入、製作、借用に要する経費 ② ①と一体で行う、改良・修繕、据付け又は運搬に要する経費 | ・「構築物」、「船舶」、「航空機」、「車両及び運搬具」に係る経費は補助対象外 |
ソフトウェア費 | ① 専ら補助事業のために使用される専用ソフトウェア・情報システム等の購入・構築、借用、クラウドサービス利用に要する経費 ② ①と一体で行う、改良・修繕に要する経費 | ・自社の他事業と共有する場合は補助対象外 ・パソコン・タブレット端末・スマートフォンなどの本体費用は補助対象外 |
外注費 | 補助事業遂行のために必要な加工や設計、検査等の一部を外注(請負・委託)する場合の経費 | ・本補助金の申請支援費用は補助対象外 |
専門家経費 | 本事業遂行のために依頼した専門家に支払われる経費 | ・本補助金の申請支援費用は補助対象外 ・専門家の謝金単価は以下の通り(消費税抜き)。 大学教授、弁護士、弁理士、公認会計士、医師:1日5万円以下 准教授、技術士、中小企業診断士、IT コーディネータ:1日4万円以下 上記以外:1日2万円以下 |
大規模成長投資補助金の公募要領(pdf)を基に作成
なお、大規模成長投資補助金で対象となる投資・事業の要件で、10億円以上の設備投資を行うこと、という要件がありますが、10億円に含まれるのは建物費、機械装置費、ソフトウェア費だけである点には注意が必要です。
大規模成長投資補助金の補助対象外経費
一方で、補助金の対象外となる経費も定義されています。
私の支援先からよく聞かれるものを中心に公募要領を確認してまとめました。
大規模成長投資補助金の補助対象外経費
- 土地の購入費
- 新築建物の購入費(中古建物は対象)
- 事務所等にかかる家賃、保証金、敷金、仲介手数料、光熱水費
- 営業車やトラックなどの自動車の購入費(公道を自走することができないものはOK)
- 自社の人件費
- FIT・FIP などの公的制度を利用する太陽光発電設備
- 消耗品代、雑誌購読料、新聞代、団体等の会費
- 汎用性の高いもの(事務用のパソコン・プリンタ・文書作成ソフトウェア・タブレット端末・スマートフォン・デジタル複合機・キュービクル・乗用エレベータ・家具・3D プリンターなど)
これらの費用が投資総額に含まれていても問題ないですが、補助対象経費(建物費・機械装置費・ソフトウェア費)で10億円以上となる必要があります。
対象経費と対象外経費を正しく理解して計画を立てましょう。
\この経費は対象?/
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【スケジュール】大規模成長投資補助金はいつまでに申請?
大規模成長投資補助金の一次公募の締切は4/30(火)17:00です。
申請書類の準備に大変時間がかかる(特に成長投資計画書)ので、一ヶ月前には準備を開始しましょう。
なお、二次公募も予定されていますが、できる限り一次公募で応募しましょう。
早期予算執行の観点から事務局からも推奨されているためです。
質問:1次公募と2次公募、どちらに申請することが有利でしょうか。
回答:採択数や予算の配分は、執⾏状況に応じて検討しますが、早期予算執⾏の観点か ら、極⼒1次公募でのご申請を推奨します。
大規模成長投資補助金のよくある質問(pdf)
大規模成長投資補助金で必要な申請書類
大規模成長投資補助金の申請で必要な書類は7つあります。
うち4つは全事業者必須、残りの3つは該当する事業者のみ必須です。
提出書類名 | 概要・留意点 | 対象者 |
---|---|---|
成長投資計画書 | 35ページ以内のパワーポイントで作成 | 全申請者 |
成長投資計画書別紙 | 申請者情報や経費の内訳を記載 | 全申請者 |
ローカルベンチマーク | 各種財務指標を様式に従って入力したもの | 全申請者 |
決算書等(3期分) | ― | 全申請者 |
金融機関による確認書 | 金融機関から成長投資投資の確認を受けた場合のみ | 該当者のみ |
リース取引に係る誓約書 | リース会社と共同申請の場合のみ | 該当者のみ |
リース料軽減計算書 | リース会社と共同申請の場合のみ | 該当者のみ |
このうち一番大変なのは成長投資計画書です。
様式はあるものの、35ページ以内のパワーポイントで事業計画を作成する必要があり、採択されるレベルまで品質を高めるにはそうとう時間がかかります。
申請を考えている方はできるだけ早く取り掛かりましょう。
なお、任意提出書類のうち、金融機関による確認書は、審査の加点に必要です。
採択されやすくするためにも、金融機関による確認書は入手するようにしましょう。
【審査項目】大規模成長投資補助金の審査では何が重要?
大規模成長投資補助金の審査項目は下記の5つです。
- 経営力
- 先進性・成長性
- 地域への波及効果
- 大規模投資・費用対効果
- 実現可能性
それぞれがより細かく定義されています。公募要領(pdf)の内容を転記します。
大規模成長投資補助金の公募要領(pdf)
区分 審査基準 経営力 (ア) 社会課題や顧客ニーズの変化等のメガトレンドを踏まえ、5~10 年後の社会に価値提供する自社のありたい姿(長期成長ビジョン)が具体化されているか。その中において、高い売上高成長率及び売上高増加額が示されているか。
(イ) 市場・顧客動向を始めとした外部環境と、自社経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)等にかかる強み・弱みの内部環境を分析した上で、今後3~5年程度の事業戦略が論理的に構築され、その中で、補助事業が効果的に組み込まれているか。会社全体の売上高に対する補助事業の売上高は高い水準か。
(ウ) 会社全体・補助事業双方の成果目標等が示され、その達成に向けて効率的に管理する体制(取締役によるガバナンス機能やステークホルダーへの情報発信等)が構築されているか。
※ 持続的な賃上げの実現には、補助金を活用した事業セグメントの成長のみならず、補助事業を通じて企業自身(経営全体)の持続的な成長につながっていくことが重要であることに鑑み、長期成長ビジョンの中での補助事業の位置付けや補助事業が企業自身の成長にどのようにつながるかについて、投資判断に必要な「経営力」の観点から確認します。先進性・成長性 (ア) ターゲットとするマーケットにおける競合他社の状況を把握し、競合他社の製品・サービスを分析した上で、継続的に自社の優位性が確保できる差別化された計画となっているか
(生産工程の抜本的改革や最新設備を導入した物流センター等を通じた高い付加価値・独自性の創出、サプライチェーンや商流の上流・下流部分を自社で構築するなど他社が模倣困難なビジネスモデルの構築、ニッチ分野における独自性の高い製品・サービス開発、厳格な品質管理などにより差別化を行い、グローバル市場でもトップの地位を築く潜在性を有している等)。
(イ) 補助事業により、労働生産性の抜本的な向上が図られ、人手不足の状況が改善される取組となっているか
(労働生産性の伸び率及び付加価値の増加額が十分に高い取組か。)。
(ウ) 補助事業により提供される製品・サービス等の売上高の持続的な成長が見込まれるか。さらに、その成長率は、補助事業の関連する市場規模全体の伸びを上回るものであるか。地域への波及効果 (ア) 補助事業により、従業員 1 人あたり給与支給総額、雇用、取引額が申請時点と比べて増加している等、地域への波及効果が見込まれる取組か。特に、投資により創出された利益を賃金として従業員へ還元する賃上げの計画が具体的かつ妥当であり、給与支給総額の増加額が大きく、賃上げ要件の水準を大幅に上回るものとなっているか。
(イ) リーダーシップの発揮により、参加者や地域企業への波及効果、連携による相乗効果が見込まれるか。
(主にコンソーシアム形式の場合を想定)
(ウ) 地域の事業者等に対する経済的波及効果を及ぼすことにより地域の経済成長を力強く牽引する事業者、又は、サプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者との連携・共存共栄を進める事業者であるか。
<「地域未来牽引企業」や「パートナーシップ構築宣言登録企業」に対する加点措置>大規模投資・費用対効果 (ア) 企業の収益規模に応じたリスクをとった大規模成長投資となっているか(事業者全体の売上高における設備投資額の比率が高い水準であるか。)。
(イ) 補助事業として費用対効果が高いか(補助金の交付額に対する付加価値の増加額等)。その際、現在の自社の人材、技術・ノウハウ等の強みを活用することや既存事業とのシナジー効果が期待されること等により、効果的な取組となっているか。
(ウ) 従前よりも一段上の成長・賃上げを目指す等、企業の行動変容が示されているか。実現可能性 (ア) 本事業の目的に沿った事業実施のための体制や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。
(イ) 本事業の実施に向けて、中長期での補助事業の課題を検証できているか。また、事業化に至るまでの遂行方法、スケジュールや課題の解決方法が明確かつ妥当か。また、金融機関から計画の妥当性の確認を受けているか。
<「金融機関による確認書」の提出・確認書を発行した金融機関の担当者等がプレゼンテーション審査に同席した場合に加点措置>
(ウ) 補助事業によって提供される製品・サービスのユーザー、マーケット及びその規模が明確か。市場ニーズの有無を検証できているか。
これら審査基準を満たしていることを、成長投資計画書にわかりやすく盛り込むのが採択率を高めるポイントです。
全体の論理構成を考えつつ個別の審査基準を満たす必要があるので、作り慣れていないと審査基準に漏れが出たり、全体の論理構成に矛盾が生じてしまいます。
弊社は大型補助金の事業計画書の作成支援を数多く対応していますので、わかりやすい計画書作りが得意だと自負しております。
ぜひ無料相談にぜひお申し込みください。
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経営者自身によるプレゼンテーション審査もある
大規模成長投資補助金では、提出書類による審査(一次審査)を通過した事業者を対象に、経営者(代表取締役や取締役)自身によるプレゼンテーション審査(二次審査)があります。
一次審査で提出した成長投資計画を用いて、経営者自身によるプレゼンテーション及び外部有識者との質疑応答を行います。
なお、経営者以外の役員や事業責任者が同席し補足説明することも可能ですが、経営者の出席は必須です。
また、成長投資計画の策定を支援したコンサルタントなど、申請者やコンソーシアム参加者以外の出席は認められません。
(金融機関による確認書を発行した金融機関は出席可)
5月中旬~6月中旬に開催予定とのことなので、計画書の作成と合わせて、プレゼンテーションの準備もしておきましょう。
【朗報】今後の補助金制度は中堅企業向けが手厚くなる可能性かも!?
今後は中堅企業向けの補助金制度が拡充していく可能性があります。
内閣府の「中堅企業等の成長促進に関するワーキンググループ」で2024年度を「中堅企業元年」と位置づけ、中堅企業成長促進パッケージがまとめられました。
引用:中堅企業成長促進パッケージ(2024年3月13日)(pdf)
中堅企業は国内で事業・投資を拡大し、地域での賃上げにも貢献している重要な存在である一方、中堅企業から大企業へと成長する企業の割合は国際的に低い状況であり、国内外の大企業と競争していくための成長投資等を十分に行えていない課題も存在しているとのこと。
今後も中堅企業から大企業への成長を促すような、中堅企業向けの補助金制度が拡充されていくと考えられます。
ぜひこの機会を活用して、積極的に事業拡大や新規投資を計画することをおすすめします。
大規模成長投資補助金に関するよくある質問
大規模成長投資補助金の申請に関する気になる点をまとめました。
- 中小企業は対象?
- 工場の新設は対象?
- 建物や土地の購入は対象?
- リース契約は対象?
- 上場企業は対象?
- 経済産業省の補助金が初めてだけど注意点は?
中小企業は対象?
大規模成長投資補助金は中小企業でも対象です。
ただし、最低10億円以上の投資が必要ですので、小規模事業者など、事業規模が大きくない事業者は実質申請は難しいと思います。
工場の新設は対象?
大規模成長投資補助金は工場の新設も対象です。
もちろん各種要件は満たす必要がありますので、本記事や公募要領にをしっかり読み込んで申請しましょう。
建物や土地の購入は対象?
中古建物の購入であれば対象ですが、新築建物の購入や土地の購入は補助金の対象外となります。
補助金は、直接事業成長に寄与する設備投資や研究開発費用などに限定されています。
リース契約は対象?
大規模成長投資補助金ではリース契約による設備導入やシステム導入も補助金の対象です。
補助金はリース会社に直接振り込まれます。
その分、支払うリース料金が安くなります。
申請には「リース取引に係る誓約書」や「リース料軽減計算書」が追加で必要になるので忘れないように準備しましょう。
なお、本スキームで申請するリース会社については、1回の公募回で申請できる件数や、通算の件数に制限はありませんし、中堅・中小企業である必要もありません。
中堅企業との取引が多いリース会社の方は、本補助金について取引先に周知するのも良いかもしれません。
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上場企業は対象?
大規模成長投資補助金は上場企業も対象です。
もちろん中堅企業である必要がありますし、その他の要件も満たす必要があります。
経済産業省の補助金が初めてだけど注意点は?
初めての方で特に注意すべき点は下記です。
経産省系の補助金が初めての方の注意点
- 申請にはGbizIDプライムが必要(GbizIDの概要や登録申請はこちら)
- 交付決定前に支払った経費は補助対象外
- 補助金がもらえるのは全ての支払いを終えた後
交付決定とは、申請が採択された後に行う交付申請が承認されることを指します。
支払う予定の経費の妥当性を審査するのが交付申請です。
採択結果は2024年6月中下旬頃に発表予定ですので、交付決定が出るのは早くとも2024年7月末頃になるかと思います。
(見積書や相見積書を揃えることになるので実際はもっと遅くなると思います)
また、補助金は全ての支払いを終えた後に、事業の実績報告と補助金の請求手続きを経て振り込まれます。
その間の資金手当が必要になる点も要注意です。
大規模成長投資補助金を活用して大型投資を成功させよう
大規模成長投資補助金は、中堅企業の成長と発展を強力に後押しする制度です。
補助金を活用して、新たな市場の開拓、技術革新、生産性の向上など、事業の大幅な拡張を実現しましょう。
株式会社SAKUでは大規模成長投資補助金の申請に向けた無料相談を受け付けています。
投資金額も補助金額も大きいだけに、採択されるかどうかで事業展開が大きく変わるかと思います。
会社の命運をかけた投資です。
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